二軸破砕機を導入したいものの「どのメーカーを選べばいいのか」「処理能力やコストの違いが分からない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。適切に選べていないと、処理物に対してパワー不足だったり、メンテナンスコストがかさみ投資回収が遅れるリスクがあります。
この記事では、代表的な二軸破砕機7選の特徴と、減容効率を高める選び方のポイント、さらに金属スクラップ処理機の導入に強いおすすめ企業も解説します。自社で廃棄物処理設備の刷新を検討しているご担当者様や、新たにリサイクル事業・スクラップ処理ラインを立ち上げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
なお、金属スクラップ処理機については以下のメディアで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
二軸破砕機が向いている処理物

二軸破砕機は、異物混在物やかさばる素材など、「投入条件が安定しにくい処理物」に強みを持つ破砕機です。
特に金属スクラップ分野では、雑品スクラップや解体スクラップなど、多種素材が混在するケースも多く、「粒度をきれいに揃えること」よりも、“止まらず安定して処理できること”が重視される場合があります。
また、二軸破砕機は粗破砕用途として使われるケースも多く、後工程の選別設備や再破砕設備と組み合わせることで効果を発揮しやすくなります。
混合スクラップ
二軸破砕機が特に向いている処理物のひとつが、混合スクラップです。
例えば、
- 雑品スクラップ
- 小型家電
- 金属・樹脂混合物
- 配線付きスクラップ
- 解体由来混合物
などです。
これらは、金属だけではなく、
- 樹脂
- ゴム
- 木材
- 布類
- 発泡材
などが混在している場合があります。
このような処理物では、「均一にきれいに切断すること」よりも、“止まらず噛み込み処理できること”が重要になります。
その点、二軸破砕機は低速高トルクで素材を引き裂くように処理できるため、混合物処理に向いているケースがあります。
異なる素材が混在していても処理しやすい
混合スクラップでは、投入物ごとに硬さや形状が異なります。
例えば、
- 柔らかい樹脂
- 硬い金属
- 長尺配線
- 空洞物
などが同時に投入される場合があります。
高速回転型設備では、こうした混合物によって、
- 詰まり
- 跳ね返り
- 過負荷停止
が発生しやすくなるケースがあります。
一方、二軸破砕機は、比較的ゆっくりした回転で噛み込み処理するため、異なる素材が混在していても安定投入しやすい特徴があります。
そのため、「何が入ってくるか完全に管理しきれない現場」でも導入されるケースがあります。
粗破砕用途として使われるケースが多い
二軸破砕機は、細かく粒度を揃える設備というより、“後工程へ流しやすいサイズへ粗破砕する設備”として使われるケースが多くあります。
例えば、
- 選別前処理
- 搬送しやすいサイズ化
- 再破砕前処理
などです。
特に混合スクラップでは、「最初から高精度粒度へ仕上げる」よりも、“まずは安定して投入できる状態へする”ことが重要になるケースがあります。
そのため、
- 磁選機
- 振動ふるい
- 非鉄選別機
などと組み合わせることで、より効果を発揮しやすくなります。
選別ラインと組み合わせると効果が出やすい
混合スクラップでは、破砕後に、
- 鉄回収
- 非鉄回収
- ダスト分離
- 樹脂分離
などを行うケースがあります。
そのため、「どれだけ細かくできるか」だけではなく、“選別しやすい状態へできるか”も重要になります。
例えば、過剰に微細化すると、逆に選別効率が低下する場合もあります。
二軸破砕機は粗破砕向きであるため、後工程選別と組み合わせることでライン全体最適化しやすい特徴があります。
投入条件が安定しにくい現場にも向いている
スクラップ処理現場では、投入物品質が毎回一定とは限りません。
例えば、
- 解体由来スクラップ
- 雑品スクラップ
- 回収物混合材
などでは、投入条件が大きく変わる場合があります。
このような現場では、「処理能力」だけでなく、“ある程度何でも処理できる柔軟性”が重要になります。
二軸破砕機は、大きな投入物や不定形素材へ対応しやすいため、投入条件変動が大きい現場でも使われるケースがあります。
異物混入が起きやすい処理物

二軸破砕機は、「異物混入リスクが高い処理物」にも向いているケースがあります。
スクラップ処理では、投入物を完全管理することが難しい場合もあり、想定外の異物が混入するケースがあります。
例えば、
- コンクリート片
- ボルト類
- 厚肉部材
- ベアリング
- モーター類
などです。
このような条件では、「処理能力」よりも“壊れにくさ”が重要になります。
低速高トルク型は異物負荷へ強い
二軸破砕機は、低速高トルクで回転する機種が多く、急激な衝撃負荷がかかりにくい特徴があります。
そのため、異物混入時でも、
- 過負荷停止しにくい
- 噛み込みながら処理しやすい
- 破損リスクを抑えやすい
ケースがあります。
また、設備によっては、
- 自動反転機能
- 過負荷検知
- トルク制御
などを搭載している場合もあります。
これにより、異物噛み込み時でも自動復帰しやすいケースがあります。
異物混入時の停止リスクを抑えやすい

スクラップ処理では、「設備停止」が大きな損失につながります。
例えば、
- 作業員待機
- 後工程停止
- 搬入制限
- 処理量低下
などです。
特に大型ラインでは、破砕機停止によって選別ライン全体が止まるケースもあります。
そのため、「多少異物が入っても止まりにくい」という特徴は、実際の現場では非常に重要です。
二軸破砕機は、高速破砕型よりも異物耐性を持ちやすいため、投入品質が不安定な現場で採用されるケースがあります。
前処理設備として使われるケースも多い
異物混入リスクが高い処理では、二軸破砕機を「前処理設備」として導入するケースもあります。
例えば、
- 大型異物を粗破砕する
- 搬送しやすくする
- 後工程選別しやすくする
などです。
その後、
- 磁選
- ふるい分け
- 再破砕
などを行うライン構成が採用されるケースもあります。
つまり、二軸破砕機は単独で完成させる設備というより、“ライン全体の入口設備”として重要になる場合があります。
かさばる処理物
二軸破砕機は、「かさばる処理物」にも向いているケースがあります。
例えば、
- 長尺スクラップ
- 空洞物
- 家電系スクラップ
- 解体材
- 配線付き素材
などです。
これらは、投入時に引っ掛かりやすく、搬送性も悪い場合があります。
そのため、「まずサイズダウンすること」が重要になるケースがあります。
長尺物を投入しやすい
長尺スクラップでは、
- 絡み付き
- 詰まり
- ブリッジ発生
などが問題になる場合があります。
特に、
- ワイヤー類
- パイプ材
- 配線付き素材
などでは、通常破砕機だと安定投入しにくいケースがあります。
一方、二軸破砕機は、対向回転によって引き込みながら処理しやすいため、長尺材処理へ向いている場合があります。
かさ密度改善にも向いている
かさばるスクラップでは、「搬送効率改善」も重要です。
例えば、空洞物や大型素材をそのまま搬送すると、輸送効率や保管効率が悪化する場合があります。
そのため、二軸破砕機によって粗破砕し、かさ密度を改善するケースもあります。
これにより、
- 搬送効率向上
- 保管効率向上
- 後工程投入性向上
につながる場合があります。
不定形スクラップにも対応しやすい
スクラップ処理現場では、投入物サイズが毎回一定とは限りません。
例えば、
- 大型素材混入
- 不定形スクラップ
- 解体由来混合物
などです。
このような条件では、「どんな投入物でもある程度処理できる柔軟性」が重要になります。
二軸破砕機は、比較的大きな投入物へ対応しやすいため、「投入条件が不安定な現場」にも向いているケースがあります。
後工程との組み合わせを前提に考えることが重要
二軸破砕機は、単体で最終粒度を作る設備というより、“後工程へつなぐ前処理設備”として導入されるケースも多くあります。
例えば、
- ハンマー式前処理
- 選別前粗破砕
- 搬送性改善
などです。
特に、
- 雑品リサイクル
- 廃車リサイクル
- 解体スクラップ処理
では、後工程との組み合わせによって大きな効果を発揮しやすくなります。
そのため、二軸破砕機を選ぶ際は、「単体性能」だけでなく、“ライン全体でどの役割を持たせるか”を整理しながら検討することが重要です。
二軸破砕機おすすめ7選!

二軸破砕機は、多くのメーカーが販売・提供しているため、選択肢は非常に豊富です。しかし、メーカーごとに破砕能力、対応素材、サイズ、価格、メンテナンス性などが大きく異なります。
そのため、自社の用途や処理物に合った機種選びが非常に重要です。今回は、高効率・高耐久性・多様な用途に対応できるおすすめの二軸破砕機を7つ厳選してご紹介します。
- 株式会社テヅカ|油圧式二軸破砕機Dシリーズ
- フジテックス|二軸破砕機 ARJES(アリエス)
- SSIジャパン|2軸破砕機
- ナカバヤシ|小型万能二軸破砕機
- アーステクニカ|二軸せん断式破砕機 GVDガリバー
- 太陽機械工作所|二軸破砕機 TS-200
- 新居浜鉄工所|カッターベクタリング二軸破砕機
以下では、各メーカーの特徴や導入メリットを詳しく解説しますので、設備導入やリニューアルを検討されている方はぜひ参考にしてください。
①株式会社テヅカ|油圧式二軸破砕機Dシリーズ

株式会社テヅカは、スクラップ処理やリサイクル設備を多数手がける環境機械メーカーで、現場ごとの課題に合わせた破砕機や選別機の製作・改造を得意としています。熟練した設計・製造技術を背景に、重負荷な金属スクラップにも対応できる産業用機械を提供している点が特徴です。
油圧式二軸破砕機Dシリーズは、低速・高トルクの油圧駆動で難処理物を安定破砕できることが最大の強みです。トルク制御に優れ、過負荷時も自動反転や負荷調整でトラブルを抑えながら連続運転しやすい点も評価されています。
②フジテックス|二軸破砕機 ARJES(アリエス)

フジテックスは、環境機器や省エネ設備の販売・レンタルを通じて、廃棄物処理やリサイクル現場の課題解決を支援している商社系の専門企業です。現場ニーズを踏まえた機種選定と導入後サポートに強みがあり、多様な環境機器をワンストップで提案できる体制を整えています。
二軸破砕機 ARJES(アリエス)シリーズの強みは、「あらゆる対象物に対応できる汎用性」と「カセットシステムによるシャフト交換のしやすさ」、そして「独自制御による高い噛み込み効率と破砕効率」です。金属や処理困難物でも対応できる一台を求める現場にフィットしやすい仕様となっています。
③SSIジャパン|2軸破砕機

SSIジャパンは、世界的破砕機メーカーSSIの日本総代理店として、多様な廃棄物・スクラップ向け破砕機の提案と導入サポートを行っている企業です。金属から一般廃棄物まで幅広い対象物に対応できる産業用シュレッダーを多数ラインアップしています。
SSIの2軸破砕機(Dual-Shear)の強みは、「高トルクで頑丈なせん断テクノロジー」と「多様なカッター仕様」「低速回転による省エネ・低騒音」です。さらに、特許取得済みのACLSカッターロッキングシステムや自動逆転装置により、過負荷時でも本体を保護しながら安定運転しやすい構造になっています。
④ナカバヤシ|小型万能二軸破砕機

ナカバヤシは、オフィス機器や情報セキュリティ関連機器も手掛けるメーカーで、文書裁断機や産業用破砕機など「破砕・リサイクル」分野にも強みを持っています。小型機からシステム化対応機までラインアップし、現場ニーズに応じたカスタマイズも行っている会社です。
小型万能二軸破砕機 NCE-37の強みは、「コンパクトながら高い破砕力」と「低回転による低騒音・安全性」、さらに「刃やホッパーまで含めたカスタマイズ性」です。自動逆転装置を標準搭載し、難破砕物でも噛み込み・詰まりリスクを抑えながら安定破砕できます。
⑤アーステクニカ|二軸せん断式破砕機 GVDガリバー

アーステクニカは、住友重機械グループの環境・リサイクル機器メーカーで、各種破砕機・選別機を組み合わせたリサイクルプラントまでトータルに供給している企業です。金属スクラップや産業廃棄物など、重負荷用途向けの大型機を多数ラインアップしています。
二軸せん断式破砕機 GVD(GVS)ガリバーの強みは、「抜群の噛み込み性能」と「長寿命な刃・高いメンテナンス性」、そして「自動制御による安定運転」と「油圧駆動による低振動」です。鎌形状の高い回転刃と対摩耗性に優れた特殊鋳鋼刃の組み合わせで、難形状の処理物も効率よくせん断破砕できます。
⑥太陽機械工作所|二軸破砕機 TS-200

太陽機械工作所は、金属スクラップ処理機や粗大ごみ処理設備、ペットボトル処理機など、リサイクル・環境関連機械を幅広く製造するメーカーで、現場ニーズに応じた大型機の設計・製作を得意としています。破砕機だけでなく圧縮プレスやコンベヤなども自社ラインアップしており、システムとしての提案がしやすい点も特徴です。
二軸破砕機 TS-200(サンシュレッダーメカニカル)の強みは、「大型投入口による粗大物対応力」と「多層刃による高い破砕性能」、さらに「幅広い対象物に対応できる汎用性」です。機械重量約18,000kgの大型機で、ふとん・マットレス・家電・廃木材・タイヤなどのかさばる粗大ごみの一次破砕に適しています。
⑦新居浜鐵工所|カッターベクタリング二軸破砕機

新居浜鐵工所は、破砕機や環境機器の製造を手掛ける機械メーカーで、特にロープや漁網など処理が難しい廃棄物への対応技術に強みを持っています。現場ニーズに合わせた専用機・特殊仕様機の設計にも積極的な企業です。
カッターベクタリング二軸破砕機の最大の強みは、特許取得の「カッターベクタリングモード」により、ロープ・漁網などの難破砕物を安定して破砕できる点と、通常廃棄物は処理量優先のノーマルモードで効率よく破砕できる二つのモードを切り替えられることです。
高速軸と低速軸の回転方向・速度を制御して過負荷停止を防ぎながら運転できる設計になっています。
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そもそも二軸破砕機とは?

二軸破砕機とは、2本の回転軸に取り付けた刃で対象物を強力にせん断しながら粗破砕・減容するための産業用破砕機です。主な特徴をまとめると次のとおりです。
以下で詳しい内容を解説します。
強力なせん断力で多種多様な素材を安定して破砕できる
最初に押さえたいのは、二軸破砕機は「異物混入や形状がバラバラな廃棄物でも、強力なせん断力で安定して粗破砕できる機械」だという点です。2本の軸に取り付けたカッターが互いに噛み合いながら回転することで、金属・木材・プラスチック・タイヤなど幅広い対象物を短冊状に引き裂き、選別や後工程に適したサイズまで効率よく減容します。
この構造により、かさばる粗大ごみや混合廃棄物も詰まりにくく、一定以上の処理能力を確保しやすいのが特徴です。一台で多品種の廃棄物をまとめて処理したい現場に向いており、「とりあえず何でも噛み込める一次破砕機」が欲しい場合に選ばれやすい方式です。
2本のローターが違いに開店し耐久性や安全性に優れる
二軸破砕機は、2本のローターが内側に向かって回転するシンプルな構造のため、重負荷に強く、耐久性と安全性に優れていることも大きな特長です。低速・高トルクで駆動することで、異物が入っても急激な衝撃が出にくく、装置全体にかかる負荷を抑えながら破砕を続けられます。
また、多くの機種で自動逆転制御や過負荷保護が採用されており、噛み込みすぎた際には自動で逆転して詰まりを解消する仕組みになっています。このため、ライン停止や重大な機械トラブルのリスクを抑えつつ、長時間の連続運転が求められるリサイクル現場でも使いやすい構成になっています。
一軸破砕機に比べて粉塵や騒音が比較的少ない
さらに、二軸破砕機は低速回転で材料を切り裂く方式のため、高速回転で叩き割るタイプの機械に比べて粉塵や騒音が抑えやすい点もメリットです。回転数を上げて衝撃を与えるのではなく、トルク重視で「噛みちぎる」ように破砕するため、発熱も少なく、粉立ちが比較的少ない運転が可能です。
その結果、防音設備や集じん設備の負担を軽減しながら、工場内や都市部近郊の処理施設でも運用しやすくなります。環境負荷や作業環境の改善を重視する事業者にとっても、二軸破砕機はバランスの良い選択肢と言えるでしょう。
一軸破砕機との違いを導入前に整理

二軸破砕機を検討する際、「一軸破砕機と何が違うのか」を整理せずに比較してしまうケースがあります。しかし実際には、一軸破砕機と二軸破砕機では、得意な処理物や運用思想が大きく異なります。
例えば、一軸破砕機は比較的粒度を揃えやすい一方、二軸破砕機は粗破砕向きで、混合物や大型投入物への対応力に強みがあります。
そのため、「どちらが高性能か」ではなく、“自社の処理条件へどちらが合うか”を整理することが重要です。
まずは代表的な違いを比較します。
一軸破砕機と二軸破砕機の比較表
| 項目 | 一軸破砕機 | 二軸破砕機 |
|---|---|---|
| 粒度 | 揃えやすい | 粗破砕向き |
| 素材適性 | 比較的均一素材 | 混合・大型・異物混在 |
| 詰まりにくさ | 条件次第 | 高い |
| 処理特徴 | 粒度管理重視 | 投入安定性重視 |
| 向いている用途 | 粒度調整・再資源化 | 前処理・粗破砕 |
| 向いている判断 | 粒度重視 | 止まりにくさ・汎用性重視 |
一軸破砕機との違いを詳しく見る
破砕機/シュレッダー全体の比較を見る
二軸破砕機が自社に合うか相談する
粒度
一軸破砕機と二軸破砕機の大きな違いのひとつが、「粒度の考え方」です。
一軸破砕機は、比較的均一なサイズへ破砕しやすい特徴があります。
一方、二軸破砕機は、“粗破砕”を得意とするケースが多く、粒度を細かく揃えることよりも、「まず処理できるサイズへ落とす」役割で使われることがあります。
一軸破砕機は粒度管理しやすい
一軸破砕機は、スクリーンによって排出サイズを管理しやすい特徴があります。
そのため、
- 一定サイズへ揃えたい
- 後工程投入サイズを安定化したい
- 再資源化しやすくしたい
場合に向いているケースがあります。
例えば、
- 樹脂単一材
- 比較的均一な金属くず
- 生産端材
などでは、一軸破砕機が使われるケースがあります。
特に再資源化工程では、「粒度が揃っていること」が搬送性や選別効率へ影響する場合があります。
二軸破砕機は“まず処理する”ことを重視しやすい
一方、二軸破砕機は、細かい粒度管理よりも、「安定投入しながら粗破砕すること」を重視するケースがあります。
例えば、
- 雑品スクラップ
- 長尺材
- 混合スクラップ
- 解体材
などです。
これらでは、「細かく揃えること」よりも、“止まらずサイズダウンできること”が重要になる場合があります。
そのため、二軸破砕機は、
- 粗破砕
- 前処理
- 選別前処理
として使われるケースも多くあります。
粒度だけで比較すると失敗しやすい
「細かくできる方が高性能」と考えてしまうケースもあります。
しかし実際には、過剰に細かくすると、
- 選別効率低下
- 微粉増加
- 搬送トラブル
につながる場合があります。
特に金属スクラップでは、「どの工程でどのサイズが必要か」を整理することが重要です。
例えば、後工程で磁選や非鉄選別を行う場合、粗破砕状態の方が選別しやすいケースもあります。
そのため、「細かくできるか」だけではなく、“後工程へ合った粒度か”で判断する必要があります。
処理能力
一軸破砕機と二軸破砕機では、処理能力の考え方も異なります。
ここで重要なのは、「カタログ上の処理量」だけで比較しないことです。
実際の現場では、
- 投入条件
- 異物混入
- 詰まり頻度
- 停止頻度
によって、実稼働率が大きく変わります。
一軸破砕機は条件が安定した素材向き
一軸破砕機は、比較的均一な投入物へ向いているケースがあります。
例えば、
- 生産端材
- 均一スクラップ
- 樹脂単一材
などです。
これらでは、投入条件が安定しやすく、粒度管理しながら効率運転しやすい場合があります。
一方で、
- 長尺物
- 異物混在物
- 大型素材
では、負荷が高くなる場合があります。
そのため、「何でも投入できる設備」と考えると、想定以上に停止が発生するケースもあります。
二軸破砕機は投入許容範囲が広い
二軸破砕機は、比較的大きな投入物や不定形素材へ対応しやすい特徴があります。
例えば、
- 長尺スクラップ
- 配線付き素材
- 解体混合物
- かさばる素材
などです。
また、低速高トルクで噛み込み処理するため、「投入条件が安定しない現場」にも向いているケースがあります。
特に、雑品スクラップでは、「多少異物が入っても止まりにくい」ことが大きなメリットになります。
実稼働率まで考えることが重要
設備選定では、「t/h性能」だけを見てしまうケースがあります。
しかし実際には、
- 停止頻度
- 異物除去時間
- メンテナンス時間
によって、実際の処理量は変わります。
例えば、高能力設備でも、頻繁に停止すると、結果的に処理量が伸びない場合があります。
そのため、「最大能力」だけではなく、“止まらず安定運転できるか”まで確認することが重要です。
保守・停止リスク

一軸破砕機と二軸破砕機では、保守性や停止リスクにも違いがあります。
特にスクラップ処理では、異物混入や投入条件変動が多いため、「壊れにくさ」や「止まりにくさ」が重要になります。
一軸破砕機は条件管理が重要
一軸破砕機は、比較的粒度管理しやすい一方、投入条件管理も重要になります。
例えば、
- 高硬度異物
- 長尺材
- 大型異物
などが投入されると、負荷増加や停止につながる場合があります。
また、スクリーン詰まりや異物噛み込みが発生するケースもあります。
そのため、投入物品質をある程度管理できる現場に向いている場合があります。
二軸破砕機は異物耐性へ強みがある
二軸破砕機は、低速高トルク型が多く、異物負荷へ比較的強い特徴があります。
例えば、
- 異物混在スクラップ
- 解体スクラップ
- 雑品スクラップ
などです。
また、設備によっては、
- 自動反転機能
- 過負荷検知
- トルク制御
などを搭載している場合があります。
これにより、異物噛み込み時でも自動復帰しやすいケースがあります。
停止リスクと実稼働率まで比較する
スクラップ処理設備では、「設備が止まること」自体が大きな損失になります。
例えば、
- 作業員待機
- 後工程停止
- 搬入停止
- 処理量低下
などです。
特に選別ラインと連動している場合、破砕機停止によってライン全体が止まるケースもあります。
そのため、「粒度を優先するか」「止まりにくさを優先するか」を整理することが重要です。
例えば、投入品質が比較的安定しているなら一軸破砕機が向く場合があります。
一方、投入条件変動が大きい場合は、二軸破砕機の方が現場運用しやすいケースもあります。
単体性能ではなくライン全体で考える
一軸破砕機と二軸破砕機は、「どちらが上か」ではなく、役割が異なります。
例えば、
- 二軸破砕機で粗破砕
- 一軸破砕機で粒度調整
というライン構成が採用されるケースもあります。
特に、
- 雑品リサイクル
- 廃車リサイクル
- 混合スクラップ処理
では、単体機性能よりも、“ライン全体でどう処理するか”が重要になります。
そのため、設備選定時は、「どの設備を買うか」だけでなく、“どの工程でどの役割を持たせるか”を整理しながら検討することが重要です。
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高効率で減容できる二軸破砕機の選び方3つ

高効率で減容できる二軸破砕機を選ぶには、「どの機種が安いか」だけでなく、処理物の種類や量、求めるリサイクル品質、将来のライン拡張まで見据えて検討することが重要です。選定を誤ると、処理能力不足やトラブル多発で稼働率が下がり、結果的にランニングコストが増大してしまうリスクがあります。
二軸破砕機の主な選び方のポイントは次の通りです。
以下で選び方の詳細を解説します。
①多品種・大型廃棄物も安定して破砕できるか
まず最優先すべきは、「処理したい廃棄物をトラブルなく安定して破砕できるか」です。混合廃棄物や大型粗大ごみ、金属混じりのスクラップなど、実際に投入する対象物と、その最大サイズ・含まれる異物の有無を前提に、トルク・投入口寸法・カッター形状・自動逆転機能などが十分かどうかを確認する必要があります。
この観点では、処理テストの有無や、同種の処理実績があるかどうかも重要です。同じ「二軸破砕機」でも、軽量樹脂向けと金属混じり粗大ごみ向けでは設計思想が異なるため、用途が合わない機種を選ぶと、詰まり・カッター欠け・軸トラブルが増え、結果的に稼働率と減容効率が大きく落ちてしまいます。
②高純度なリサイクル原料を効率よく生産できるか
次に重視したいのが、「後工程の選別・リサイクル効率まで含めて、高純度な原料を安定的に生産できるか」です。二軸破砕機は一次破砕で手のひらサイズ程度まで減容する役割を担うことが多く、この段階でサイズや形状がある程度そろっていると、選別機や手選別の効率が大きく向上します。
そのため、必要な破砕粒度・形状に近づけられるカッター仕様か、ライン全体で想定している処理能力と噛み込み性能のバランスはどうかをチェックすることがポイントです。
単に「砕ければ良い」ではなく、「選別精度を上げて有価物回収率を高めたい」「燃料化・再生材化しやすい形状にしたい」といった目的から逆算して、機種・仕様を選ぶことが高効率な減容につながります。
③大型設備や特殊仕様にも柔軟に対応できるか
最後に、「自社のレイアウトや将来の拡張も見据えて、設備・仕様のカスタマイズに対応できるか」を確認することが重要です。処理量が多い現場や既存ラインへの組み込みを前提とする場合、投入口寸法・排出高さ・コンベヤ接続・電動/油圧方式など、標準仕様のままではフィットしないケースが少なくありません。
メーカー側に、特殊仕様やライン全体の設計提案に対応できる技術力・実績があるかどうかを必ず確認しましょう。導入後に処理対象の増加や事業拡大が見込まれる場合は、モデル展開やオプションの豊富さ、将来的な増設や改造のしやすさも含めて検討しておくことで、長期的な投資回収と運用効率の最大化が期待できます。
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金属スクラップ処理機の導入におすすめの会社3選
二軸破砕機を含む金属スクラップ処理機を販売しているおすすめのメーカーは、次の通りです。
以下で各社の強みや魅力を解説しますので、比較検討の参考にしてください。
株式会社テヅカ

株式会社テヅカは、福岡に拠点を置く金属スクラップ処理機械・リサイクルプラントの専門メーカーで、シャー、プレス、破砕機、ナゲット機まで一貫して自社設計・製造している会社です。
スクラップ処理機械の設計・製造ノウハウと油圧技術・耐摩耗素材技術を組み合わせたトータルリサイクルシステムを強みとしており、一台単体からプラントまで柔軟に対応しています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社テヅカ |
| 所在地 | 〒811-3125 福岡県古賀市谷山942-1 |
| 電話番号 | 092-941-1311 |
| 公式URL | https://tezuka-group.co.jp/ |
株式会社テヅカの金属スクラップ処理機は、現場仕様に合わせて一台ごとにカスタマイズしたい中小のスクラップ業者や、既存ラインを改造しながら高効率な破砕・選別システムを構築したい事業者に特におすすめです。
また、以下の記事では株式会社テヅカの特徴や事例について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
なお、株式会社テヅカについてさらに詳しく知りたい方は、公式HPでも確認できます。
株式会社モリタ環境テック

株式会社モリタ環境テックは、モリタグループの資源リサイクル機器メーカーで、鉄スクラップ処理機械やシュレッダープラントを自社工場で研究開発から設計・製作・組立・現地工事まで一貫対応している企業です。
大型ギロチンプレスやスクラッププレス、シュレッダープラント、各種選別機など製品ラインが非常に幅広く、中古機のオーバーホール・再販売まで含めたライフサイクル対応力が大きな強みです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社モリタ環境テック |
| 所在地 | 〒274-0081 千葉県船橋市小野田町1530 |
| 電話番号 | 047-457-5111 |
| 公式HP | https://www.morita119-kt.com/ |
鉄スクラップや雑品スクラップを高純度で回収する大型ラインを検討している製鉄・電炉向けサプライヤーや、大規模スクラップヤード・リサイクルセンターなど、「大手メーカーの安心感と総合提案力」を重視する事業者に向いています。
なお、以下の記事では株式会社モリタ環境テックの特徴や事例について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
富士車輌株式会社

富士車輌株式会社は、金属スクラップ処理設備やごみ処理設備を手掛けるメーカーで、スクラップベーラー、シュレッダー、破砕選別プラントなどを自社開発・製造し、滋賀工場を中心に一貫生産している会社です。
独自リンク機構を備えたスクラップベーラーや、2軸破砕刃とプレスウィングを組み合わせた粗破砕機、リングハンマー破砕機など、多様な工程(破砕・圧縮・選別)をカバーする製品群と長年の納入実績が大きな魅力です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 富士車輌株式会社 |
| 所在地 | 〒524-0034 滋賀県守山市千代町13-1 |
| 電話番号 | 077-583-1235 |
| 公式HP | https://www.fujicar.com/ |
金属スクラップの圧縮・切断・破砕から選別までをワンストップで検討したいリサイクル業者や自治体、ごみ処理施設など、「実績ある標準機を軸に安定稼働を重視したい」ユーザーにおすすめのメーカーです。
なお、以下の記事では富士車輌株式会社の特徴や事例について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ

本記事では、二軸破砕機は「処理物と目的に合った機種を選べるかどうか」で減容効率と投資回収が大きく変わることをお伝えしました。
二軸破砕機は、多品種・大型廃棄物を強力なせん断力で安定破砕できる一方で、トルク・投入口寸法・制御方式・メンテナンス性などの仕様はメーカーや機種ごとに大きく異なります。そのため、「何を・どれくらい・どのような形で処理したいのか」を明確にし、自社のライン構成や将来の拡張計画も見据えて機種選定することが重要です。
自社に最適な二軸破砕機を導入するには、カタログスペックの比較だけでなく、処理テストや既存ユーザーの事例も踏まえる必要があります。その上で、信頼できるメーカー・販売店と一緒に検討を進めることが、失敗しないためのポイントだといえるでしょう。
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